令和5年4月から定期接種の子宮頚がんワクチンが、2価(サーバリック)、4価(ガーダシル)から9価のHPVワクチン(シルガード9)に変わりました。子宮頚がんはHPVが持続的に感染することで異形成を生じた後、浸潤がんに至ることがわかっています。子宮頚がんを起こすHPVの遺伝子型は多数あり、16型と18型が50〜70%を占めますが、それ以外にも31型、33型、45型など多くの型が検出されています。今回のシルガード9はそれらの多くの型を含んでおり、検出される型の80〜90%をカバーするとされています。
【定期接種対象者】小学校6年生〜高校1年の女子
【定期接種対象ワクチン】2価(サーバリックス)、4価(ガーダシル)、9価(シルガード9)
【定期接種スケジュール】以下の図を参照してください。

- 1回目のシルガードを15歳までに受けた場合は、6ヶ月の間隔で2回接種となり、接種回数が少なくなった分、接種する側の負担が軽くなりました。
- HPVワクチンの接種は、同じ種類のワクチンで接種するのが原則です。2価または4価のHPVワクチンで規定の回数の一部を完了し、9価のHPVワクチンで残りの回数を行うことも差し支えないことになっていますが、WHOは有効性や安全性が十分に確認されていないことから、同じワクチンで完了することを推奨しています。